介護施設あれこれ

小規模多機能編【介護施設あれこれ6】メリット・デメリットを看護師目線で解説

投稿日:2017年11月30日 更新日:

多機能型への転職、看護師

こんにちわ!

株式会社リステージ・転職コンサルタント担当のやまさんです。

 

先週、弊社にご相談に来られた看護師さんから......。

『このブログ見て問い合わせしました』『とても分かりやすかった』と言われてテンションが上がっています(*^^*)

今週も頑張って書こうと思います。

 

さて、少し期間は空きましたが、前回に続き【介護施設あれこれ~】第6弾いきます!

前回を読んでいない方は第1回目から読むことをオススメします。

 

では、第6回目スタート!

今回は【小規模多機能】に関して説明していきます。

 

小規模多機能とは

正式には『小規模多機能型居宅介護』と呼ばれ、利用者が可能な限り自立した日常生活を送ることができるように、利用者やその家族の状況や希望に応じて、施設への『通い』(デイサービス)を中心に、短期間の『宿泊』(ショートステイ)や利用者の自宅への『訪問』(訪問介護)を組み合わせて、日常生活の支援や機能訓練を行っている施設です。

 

特徴

一体的に各種サービスが提供されることにより、通いを中心に利用しながら状態が悪くなってきたら宿泊に切り替えたり、また状態が良くなってきたら訪問介護を取り入れながら様子を見るなど、利用者一人一人に合ったサービスを提供する地域密着型のサービス事業で、柔軟な対応が可能な施設となっています。

原則として、利用者は『65歳以上の要介護1~5の高齢者』『施設のある市町村に住民票があること(※地域密着型サービス事業の為)』が基本条件となっています。※要支援1~2の方は 介護予防小規模多機能型居宅介護の対象となります。

  • 『いつまでも住み慣れた街で暮らしたい』
  • 『できるだけ自立した生活を送りたい』
  • 『デイサービスだけではなく、たまには泊まったり、自宅に来てもらったりしたい』
  • 『いつも馴染みのあるスタッフに対応してもらいたい』

と願う利用者が多いです。

施設基準に関しては、1事業所の登録は25名以下と定められているので、ほとんどの施設が20~25名の登録で、デイサービスの平均利用者数は15名前後、宿泊においては、通いの利用定員の3分の1から9人名までとされているので、5名から9名が定員になっている施設が多いです。施設によっては登録者からの宿泊希望が少ないケースもあり、曜日によっては宿泊0名で夜勤が発生しない場合もあります。看護師の配置基準は事業所に1名以上の配置となっています。

 

看護師にとって小規模多機能で働く上でのメリット・デメリット

医療行為が少ない

小規模多機能での看護師の主な業務は、『通い』では、一般のデイサービスと同じく、健康管理(バイタルチェック・服薬管理)や機能訓練、診察補助です。『訪問』においても健康管理がメインで、『宿泊』も見守りがメインとなります。施設によっては、点滴・胃ろう・経管栄養の管理などの医療処置の必要な利用者もいますが、病院病棟での看護業務に比べると医療行為はかなり少ないです。なので、体の負担が少ないという点ではメリットではありますが、医療行為が少ないことでスキルが低下すると考えられる方にとってはデメリットだと思われます。

※注意&アドバイス※

小規模多機能では医療行為が少ないことから、看護師さんにも介護的なケアを求めることがあります。入職する前に、どこまでが業務範囲か確認することをオススメします。

『通い』において、入浴時は介助に入る必要があるのかどうか、付き添いや処置が必要かどうか。看護師も送迎業務にあたるのかどうか。利用者で胃ろうの方がいる場合は残業がどの程度あるのか、早番の対応があるのかどうか。『訪問』において、健康管理のみなのか、生活介助が必要かどうか。『宿泊』において、夜勤があるのか、オンコール対応なのか。など、確認しておいたほうが良いことがたくさんあります。

 

個別性の高いケアができる

『通い』『宿泊』『訪問』と一体的にケアする施設なので、利用者やその家族と深く関わりますし、一人一人と向き合った看護やケアができます。今まで病棟で慌ただしく働いていた看護師さんにとっては、ゆったりとして、温かい気持ちで仕事ができる職場ともいえます。逆に、『人との関わりが苦手な方』や『介護的なケアが苦手で医療行為のみをしていたい方』にとってはオススメすることはできないです。

 

看護師が少ない

上記にも書いたように、小規模多機能は看護師の配置が1名以上なので、ほとんどの施設が常勤1名+非常勤1~2名などが多いです。業務面に関しては、医療行為が少ないので病棟での経験があれば問題なくこなすことはできると思います。ブランクのある方や手技が低下してる方にとっては入りやすい施設だとは思いますが、看護師が少ない環境下で緊急時は自身で見立てを行うこともありますので、それなりの看護経験と判断力は必要だと思います。あと、スタッフのほとんどが介護士になりますので、ケアを含めて協力しながらお仕事できる方が向いていると思います。

 

シフトに関して

施設によって様々で求人ごとに確認が必要ですし、内容によってメリット・デメリットが出てくると思います。上記のアドバイスでも書きましたが、胃ろうの方を受け入れている施設では、遅番や早番のシフトがあるケースもありますし、宿泊希望者が少ない施設では看護師を夜間帯に配置しないでオンコール対応を求めるケースもあります。

 

経験に関して

『通い』『宿泊』『訪問』と3つのサービスを組合わせている特徴がある為、それぞれのスキルと経験を積むことができます。病棟のみの経験しかない看護師さんが、いきなり在宅に転向したり介護施設に飛び込むよりは、小規模多機能で経験を積むことで、どの分野が自分にとって合っているのか試すことができると思います。

 

以上、小規模多機能編【介護施設あれこれ6】をまとめてみましたがどうでしたでしょうか。

 

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では、次回は看護小規模多機能編【介護施設あれこれ7】をお送りさせて頂きます~

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