介護施設あれこれ

看護小規模多機能編【介護施設あれこれ7】メリット・デメリットを看護師目線で解説

投稿日:2017年12月10日 更新日:

福井のかんたき、看護師

こんにちわ!

株式会社リステージ・転職コンサルタント担当のやまさんです。

 

今回は、最近福井県内で増えつつある、『看多機(かんたき)』『看護小規模多機能』に関して解説したいと思います(*^-^*)

比較的、新しいサービス形態で、一般的な『小規模多機能と何が違うのか』という質問や相談が増えてきましたので【介護施設あれこれ~】第7弾として書くことにしました。

 

小規模多機能に関しても、よくわからないという方は、前回の小規模多機能編【介護施設あれこれ6】を参考にしてくださいませ。

 

また、【介護施設あれこれ~】をはじめて見る方は第1回目から読むことをオススメします。

 

では、第7回目スタート!

今回は【看護小規模多機能】に関して説明していきます。

 

看護小規模多機能とは

正式には『看護小規模多機能型居宅介護』で、略して『看多機(かんたき)』と呼ばれています。

2012年4月の介護報酬改定で新設された、『訪問看護』と『小規模多機能居宅介護』を組み合わせた複合型サービスが、2015年に『看護小規模多機能型居宅介護』と改称されました。新しいサービス形態で福井県内にも事業所がいくつかしかないので、知られない方も多いかと思います。

しかし、今後さらに高齢化が進むことで、病状は安定しながらも複数の慢性疾患を抱える高齢者の増加は予想され、医療的な処置が必要な人は従来のデイサービスやショートステイが利用しにくくなることもあり、県内でも『看護小規模多機能』のニーズは高まると思われます。

 

特徴

特徴としては、小規模多機能で提供していたサービス『通所(デイサービス)』『宿泊(ショートステイ)』『訪問(訪問介護)』に『訪問看護』のサービス加えたことで、医療度の高い利用者を一元的に管理し、それぞれを組み合わせたサービスを提供できる点にあります。

状態が安定しているときには在宅で、持病の悪化、体調を崩すなどして看護の見守りやケアが必要な時期には入所することで、

  • 『がん末期の看取り期、病状不安定期における在宅生活の継続支援』
  • 『退院直後の在宅療養生活へのスムーズな移行支援』
  • 『家族に対するレスパイトケア、相談対応による負担軽減』

 が可能となり、医療依存度の高い在宅療養者を最期までサポートすることができます。

 

配置基準

また、看護師の配置基準に関しては、

  • 看護小規模多機能型居宅介護従業者のうち、常勤換算方法で2.5以上の者は、保健師、正看護師又は准看護師でなければならない。
  • 通いサービス及び訪問サービスに当たる従業者のうち1以上の者は看護職員でなければならない。
  • 看護職員である看護小規模多機能型居宅介護従業者は、日中通いサービスと訪問サービスを行う各サービスで1名以上必要であり、常勤を要件としていないが、日中のサービス提供時間帯を通じて必要な看護サービスが提供される職員配置とすること。

と定められていて、一般の小規模多機能と比べて、看護職員の手厚い配置が義務付けられています。

 

看護師にとって看護小規模多機能で働く上でのメリット・デメリット

小規模多機能と比べて医療度が高い

看護小規模多機能での看護師の業務ですが、基本的には小規模多機能と同じで、デイサービスを中心に健康管理(バイタルチェック・服薬管理・病状の観察)や機能訓練、診察補助がメインとなります。

ただし、医療依存度の高い在宅療養者を受け入れる為、利用者によっては医療処置(褥瘡・胃ろう・人工肛門・膀胱留置カテーテル・インシュリン注射・人工呼吸器、在宅酸素・吸引・ 床ずれ・看取り・中心静脈栄養管理など)が必要となります。病棟での経験がそれなりにあれば、十分にできる業務内容ではありますが、看護小規模多機能の特徴を知らずに、小規模多機能のイメージで面接や見学に行くとビックリされるかと思います。

小規模多機能での勤務経験のある方で、『もう少し医療行為のあるところで働きたい』『介護士が中心の施設より看護師の配置が高めの施設で働きたい』『在宅医療を経験したい』と考える方にはオススメできます。

あと、福井県においては、これから増えていく施設なので、募集求人が出るとすれば『新規開設』もしくは『小規模多機能から看護小規模多機能へ移行』のケースが想定されます。入職時は医療依存度の低い利用者が多くても、徐々に医療依存度の高い利用者の受け入れを増やしていくことがありますので、入職前に施設の方向性などもしっかりチェックしておいた方が良いかと思います。

 

個別性の高いケアができる

小規模多機能と同じく『通い』『宿泊』『訪問』と一体的にケアする施設なので、利用者やその家族と深く関わりますし、一人一人と向き合った看護やケアができます。今まで病棟で慌ただしく働いていた看護師さんにとっては、ゆったりとして、温かい気持ちで仕事ができる職場ともいえます。逆に、『人との関わりが苦手な方』や『介護的なケアが苦手で医療行為のみをしていたい方』にとってはオススメすることはできないです。

経験に関して

『通い』『宿泊』『訪問』と3つのサービスを組合わせている特徴がある為、それぞれのスキルと経験を積むことができます。病棟のみの経験しかない看護師さんにとっては、いきなり在宅に転向したり介護施設に飛び込むよりは、どの分野が自分にとって合っているのか試すことができると思います。小規模多機能での勤務経験のある方が転職した場合は、より専門性の高い経験が積めます。

 

シフトに関して

施設によって様々で求人ごとに確認が必要です。小規模多機能と違い、胃ろうの方を受け入れている施設では、看護師も早出・遅出のシフトがあるケースがありますので、ご家庭をお持ちの方や小さなお子様がいらっしゃる方は確認をしたほうが良いかと思います。

夜間帯に関してはオンコールで対応する施設がほとんどなので『オンコール当番をするなら夜勤をして稼いでいたいと考えられる方』にとってはデメリットだと思います。

 

以上、看護小規模多機能編【介護施設あれこれ7】をまとめてみましたがどうでしたでしょうか。

 

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では、また次回!

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